地味で地道な今日のねずみ

ハムスター(ここではねずみと呼称)を飼い始めてはや15年。その地味で地道な生活を記録します。

不完全変態

蛹化が不完全に進行している奴だが、まだ生きてはいる。
普通、こうなると死ぬのだけど、こいつは死んでいない。
死ぬまで放置するのと、ねずみに手を下させるのと、捨ててしまうのと、どれが良いのだろうと思いながら見てる。
いいも悪いも、ミルワームを生きたままねずみに与えている奴が何を良しとするかという話だが、少なくともねずみには与えられない個体(黒く変色してる部分があるので、多分真菌に感染してる)だから、そのままにしておくしかない。

生死の優先順位と「倫理」について考えてしまう。
ハムスターの里親募集が「爬虫類の餌にはしないで下さい」と書いてる人が多いのは、ハムスターを適当にドッグフードとかで飼って殖やして爬虫類の餌にしてる、という人がいるからで、当然その場合は生き餌として与えている。
でもミルワームを食わせてる奴がハムスターを食わせてる奴を非難できるのかと。
ミルワームをペットとして飼ってる人もいたりするのだ。

まあ、ハムスターは繁殖力がとても強い上に、立て続けに出産できるし、生後2ヶ月からなら確実に繁殖可能なので、ほっとくと近親交配して膨大な数になるため、最近は
「飼うなら繁殖に関する知識もきちんと覚えて、想定外と称する知識不足で殖やさないこと。何度も里親募集するのは不可」
という、厳しい文言を書いたサイトが増えてきた。

「動物をお店で買うなんて」という声もあるが、ハムスターに関しては、よほどのベテランでない限り、自家繁殖は無知による事故で、メスは短命で終わるパターンなので、「ペットとして飼う」ねずみ共はショップの方が良いと思う……。ベテランさんなら、人馴れした、最初から手乗りするようなやつに育ててくださるが。ちゃんと生後1ヶ月からオスメス分けるし。

ミルワームは、いいもん食べさせて、まめにチェックもして、そしてそのうち生きたままねずみに食わせる。
不完全な蛹化のままの生と、どっちがより残虐なのか。
いや、生きているうちは、やっぱりそのままにしよう。

胴体を摘まんでも動かないので、多分羽化ができなくて死んでしまうはずだから、な。